Insight EdgeでLead Data Scientistをしている森です。私は総合商社のDX案件でデータサイエンティストとして、様々なデータ分析プロジェクトを担当しています。住友商事グループの事業ドメインは幅広く、日々色々なDXの相談があります。本記事では、住友商事グループの事業ドメインや、事業ドメイン毎の典型的なDX相談事例をご紹介します。

住友商事グループの事業ドメイン

住友商事グループの事業は、6つの事業分野に分かれています。Insight Edgeでは、すべての事業ドメインを対象に、DXプロジェクトを実施しています。事業ドメイン毎に、DXプロジェクトの特徴があり、異なる専門性が求められます。※1(参考リンク:住友商事HP https://www.sumitomocorp.com/ja/jp/business)

金属事業

鋼材・鋼管・輸送機材など、さまざまな金属製品・鋳鍛造品のグローバルなバリューチェーンを構築し、地域と産業の発展に貢献。
出典:住友商事 HP

輸送機・建機事業

輸送機、建機ビジネスおよびリース、ファイナンス事業を通じてサステナブルな社会に向けた構造改革に取り組み、新たな価値の創造と新しい社会インフラの構築に貢献。
出典:住友商事 HP

インフラ事業

国・地域・社会のニーズに応えたグローバルなインフラ事業を通じて、地球環境との共生および地域社会・産業の発展に貢献。
出典:住友商事 HP

メディア・デジタル事業

メディア・デジタルビジネス・スマートプラットフォーム分野における、質の高い商品やサービスの提供を通じて、快適で心躍る暮らしの基盤づくりと多様なアクセスの構築に貢献しています。
出典:住友商事 HP

生活・不動産事業

ライフスタイル・リテイル、食料、生活資材・不動産分野における、環境に配慮したビジネス、および質の高い商品やサービスの提供を通じて、地球環境との共生や快適で心躍る暮らしの基盤づくりに貢献。
出典:住友商事 HP

資源・化学品事業

資源・エネルギー、化学品・エレクトロニクスの安定供給を通じて、地球環境の保全および地域と産業の豊かで持続的な発展に貢献。
出典:住友商事 HP

事業ドメイン毎の典型的なDXプロジェクト事例

総合商社では、サプライチェーンの川上から川下まで一貫して事業を展開しています。そのため、DXプロジェクトの種類は多種多様です。
世界経済情勢の影響を受ける市況価格を予測するプロジェクトもあれば、小売店で働く方を対象に業務改善をするプロジェクトもありますし、工場の生産効率向上を目指すプロジェクトもあります。

色々なニーズに合わせてプロジェクトを実施するため、必要なドメイン知識や技術領域は多岐に渡ります。Insight Edgeでは、各メンバーが専門性を持ち、様々なプロジェクトに対応できるようにしています。

事業ドメイン毎の典型的なDXプロジェクトをご紹介します。

金属事業におけるDXの活用事例

金属事業では、グローバルなバリューチェーンを構築し、スケールの大きなビジネスを展開しています。典型的なDXの活用事例としては、市況価格をどう予測するか、というテーマで相談が来ることが多いです。ビジネスのスケールが大きいため、少しでも有利な価格での取引ができると金額インパクトが大きく、世界経済の影響を受ける市況の価格を予測するニーズが非常に高いです。

一方で、不確実な未来を予測することはデータ分析のアプローチでは難しいことも多々あるため、案件毎に技術的実現可否を検討する必要があります。他の事業ドメインと比較すると、普段生活していて特に馴染みのない事業領域であり、データサイエンティストとしては取りかかりが難しい事業ドメインです。

輸送機・建機事業におけるDXの活用事例

輸送機・建機事業では、自動車や建設機械などの製造や販売に関わる事業会社があります。例えば工場を持っている事業会社に対しては、工場の生産効率化がテーマになります。工場では、人の労働力を使って実施している工程も多いため、IT技術やAI技術を使って自動化や作業の平準化をすることで、生産効率の改善に取り組んでいます。

また、自動車や建設機械を販売・リースしている事業会社に対しては、製品の需要を予測するニーズが多くあります。

インフラ事業におけるDXの活用事例

インフラ事業では、エネルギーや物流に関係する事業会社があります。特にエネルギー分野は、現在世界的に非常に注目されている領域です。今後数十年で、再生可能エネルギーの占める割合が大きく増加し、電気自動車のような電力系統に繋がる蓄電池が爆発的に増えることが見込まれています。そうした社会の変化に先駆けて、新しいビジネスモデルが世界中で盛んに検討されています。その中にはAIによる予測が必須となるビジネスモデルも多く、デジタル面の見識・技術力が重要となります。

また、物流領域では、物流ニーズの増加や労働力不足・賃金増を受け、物流の更なる効率化が求められています。

メディア・デジタル事業におけるDXの活用事例

メディア・デジタル事業では、いわゆるB2Cのビジネスを手がける事業会社があります。コールセンターの効率化や、顧客分析・マーケティングといったテーマがあり、データ分析の領域では典型的なDXの活用テーマであることが多いです。

世の中の事例が多い領域でもあり、事業会社側でも既にデータ活用に取り組んでいたり、データ分析環境が整っている傾向にあります。

生活・不動産事業におけるDXの活用事例

生活・不動産事業では、スーパーマーケットやドラッグストアのような、実店舗を持つ事業会社があります。ID-POS分析や、顧客分析、需要予測など、メディア・デジタル事業と同様に、データ活用としては典型的な分析テーマが多いです。

比較的日常生活に馴染みのあるテーマで分析をするため、データサイエンティストとしては比較的取りかかりやすい事業ドメインだと言えます。

資源・化学品事業におけるDXの活用事例

資源・化学品事業では、グローバルなバリューチェーンを構築し、スケールの大きなビジネスを展開しています。典型的なDXの活用事例としては、市況価格をどう予測するか、というテーマで相談が来ることが多いです。ビジネスのスケールが大きいため、少しでも有利な価格での取引ができると金額インパクトが大きく、世界経済の影響を受ける市況の価格を予測するニーズが非常に高いです。

一方で、不確実な未来を予測することはデータ分析のアプローチでは難しいことも多々あるため、案件毎に技術的実現可否を検討する必要があります。

まとめ

本記事では、住友商事グループの6つの事業領域と、それぞれの事業領域における典型的なDX活用事例をご紹介しました。Insight Edgeでは、住友商事グループ事業領域を対象に、DXプロジェクトを実施しています。ご紹介した通り、事業領域毎にDXプロジェクトの特徴があり、異なる専門性が求められます。

本記事を読んでいただき、より詳しい情報を聞きたい方、興味のある方は、是非HPからお問い合わせください!