Interview Interview

“前例のないものを、自分たちの手でつくり上げていく”。仮説検証を高速で回すデザイン組織

Interview

Hiroe Sakai

Lead Service Designer

Profile

大手SIer金融部門の横断デザイン組織に所属し、地方銀行向けアプリバンキング、法人向けサービスのサービスデザインを担当。 その後、大手教育系事業会社でデザインの横断組織に所属し、小中学生向けの学習アプリ、社内イントラサイトのサービスデザインを担当。
2025年4月からInsight Edgeに参画。住友商事グループ各社の事業に対するサービスデザインおよびUI/UXを担当。

AI時代だからこそ求められる、“価値を定義する”デザイナーの役割

現在の仕事内容について教えてください

現在は、総合商社ならではの幅広い事業領域や、SCSKグループの事業に対して、サービス設計からUI/UXまでを一気通貫で担当しています。一般的にデザイナーというと、UIなどのクリエイティブ制作をイメージされることが多いかもしれません。
しかし、Insight Edgeではそれだけにとどまりません。クライアントへの提案段階から入り込み、「誰の、どんな課題を、何のために、どう解決するのか」というサービスの本質を定義するところから関わっています。案件が固まった状態で渡されるのではなく、まだ曖昧な段階から、セールスコンサルタントやプロジェクトマネージャー、エンジニアとともに仮説検証を重ねながら、プロジェクトを前に進めていく。それが現在の主な役割です。

また当社では、外部のデザイン会社へ一部を切り出すようなことはなく、完全内製でつくり切っています。デザインだけでなく、事業や技術も含めてチーム全体で向き合えることは、大きな魅力の一つです。AIのように不確実性の高い技術を扱うからこそ、「本当にユーザーの課題に届く形になっているのか」を整理し、価値へと変換していく役割が、デザイナーには求められていると感じています。

そのため、PoCを実施して終わりではなく、「そもそもそれは価値のあるものなのか」を丁寧に検証しながら進めています。サービスの方向性やユーザー価値を早い段階で整理することで、プロジェクト全体の成功確率や社会実装までのスピードも高められる。そこに、デザイナーが関わる意義があると考えています。

Insight Edgeには多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まっており、技術的な知見も非常に高いです。待ちの姿勢ではなく、自ら積極的にコミュニケーションを取りに行けば、いくらでもキャッチアップできる環境があります。Slack上での技術共有も活発ですし、直接相談すれば、皆さん本当に丁寧に教えてくれます。そうした環境があるからこそ、スピード感を持ってプロジェクトを推進できています。

Insight Edgeの特徴について教えてください

一番の特徴は、デザイナーが企画の最上流から関われることです。
「何をつくるか」が決まった状態で降りてくるのではなく、クライアントの本質的な課題を一緒に探るところからスタートできるので、デザイナーとして面白さを感じています。

また、組織がまだコンパクトだからこそ、社員同士の距離がとても近いです。オンライン・オフラインを問わずコミュニケーションが活発で、職種の壁を越えてフラットに議論できます。

さらに、「デザイナーは見た目のデザインだけをやる」ということではなく、課題定義からソリューションの方向性まで、自分の考えをしっかり発信できる風土があります。AIという前例の少ない領域だからこそ、仮説と検証を高速で回していく必要がありますが、そのスピード感は、これまで経験してきた会社と比べても圧倒的に速いと感じています。

最新のAIツールや技術を積極的に試せることも特徴の一つです。新しいツールが出ればすぐに触り、実際の業務にも取り入れながら、チーム内で活用結果を共有しています。

一方で、デザイナーとしては、AIによってクリエイティブ制作のあり方が大きく変わっていくことへの危機感もあります。ただ、その変化から目を背けるのではなく、「どこまでをAIが担い、どこを人が担うべきか」を考え続けられる点も、完全内製でものづくりができるこの会社ならではだと思います。

AIの最前線で、サービスデザインに取り組める環境

Insight Edgeへの入社を決めた理由は?

転職を考えたきっかけは、AIを活用したデザインにもっと挑戦したいと思ったことでした。
前職では、大きな組織ゆえに新しいツールの導入に制限があったり、意思決定に時間がかかったりする場面も多くありました。もちろん、それ自体は必要なプロセスでもありますが、「もっとスピード感を持ってデザインプロセスを回したい」「もっと多くの挑戦を重ねながら成長したい」という思いが強くなっていきました。

Insight Edgeに惹かれた理由の1つ目は、AIの最前線でサービスデザインができることです。
そして2つ目は、組織の距離感でした。小規模な組織だからこそ、一緒にプロジェクトを進めるメンバーとの距離が近く、職種を越えたコミュニケーションが日常的に行われています。カジュアル面談や面接の段階から、そうした雰囲気が自然と伝わってきたことが印象的でした。

また、私はオフラインでのコミュニケーションを大切にしたいタイプだったので、出社文化があり、対面で気軽に話せる環境があることも大きな決め手でした。実際に入社してみると、想像以上にコミュニケーションが活発で、自然と人との距離が近いことにも驚きました。特に印象的だったのは、お互いをリスペクトしながら、率直に意見を交わせることです。

Insight Edgeでは、CxOとの距離も近く、意思決定の背景が見えやすく、率直に意見を伝えられる風土があります。クライアントから要望を受けた際も、そのまま形にするのではなく、「それは本当に解決すべき課題なのか」という部分まで踏み込んで議論できます。本質的な課題に向き合いながらプロジェクトを進められることは、デザイナーとして大きなやりがいにつながっていると感じています。

入社後、印象に残っているエピソードがあればお聞かせください

印象に残っているのは、SCSKサービスウェア株式会社向けのAI戦略ワークショップです。これまで、組織戦略やAI戦略といったテーマを本格的に扱った経験は多くなかったため、自分にとって大きなチャレンジでした。
全6回のワークショップでは、本部長・部長クラスの方々を対象に、毎回3時間ほどのセッションを設計・運営しました。その場の議論に応じて次回の内容を調整したり、予定していた進行を変更したりと、柔軟な対応が求められるプロジェクトでした。資料作成だけでなく、ファシリテーションや事前準備、合意形成まで含めて、「目的達成のために必要なことは全て、みんなでやり切る」という空気感がありました。

その中で、誰かが「これは自分の役割ではない」と線を引くのではなく、チーム全員で支え合いながら進められたことが、とても印象に残っています。

また、AIの活用による中途採用業務の高度化プロジェクトも印象深いです。まだ世の中に前例が少ない領域で、「人の評価をどのようにAIで支援するか」というテーマに向き合いながら、仕組みをゼロから設計していく必要がありました。 メンバーと何度も方向性を擦り合わせながら、新しい体験を形にしていく。その難しさと面白さの両方を強く実感したプロジェクトでした。

ユーザー中心の視点を持ちながら、価値を考えられる人

Insight Edgeにマッチすると思う人について教えてください

まず、不確実なことや正解のない状況を楽しめる人が向いていると思います。
AI領域は変化のスピードが非常に速く、前例もまだ多くありません。そのため、「待ち」の姿勢では難しい場面も多く、自ら仮説を立て、試しながら前に進めていくようなプロアクティブさが求められます。
そうした状況を「不安」と捉えるのではなく、「面白い」と感じられる人は、自然と活躍できる環境だと思います。

また、人と話すことが好きな人にも合っていると思います。デザインは一人で完結するものではありませんし、特にサービスデザインは、人を理解することから始まります。事業課題だけを見るのではなく、「その人は本当はどうなりたいのか」「何に困っているのか」を考えられる、ユーザー中心の視点を持った人が力を発揮できると思います。

さらに、AI時代だからこそ、自分自身をアップデートし続けられる柔軟さも重要です。これまでのやり方に固執するのではなく、新しい技術を受け入れながら、自分なりの価値の出し方を変えていけることが求められると感じています。
そして、AIをただ使うだけではなく、時には批判的な視点を持つことや、人間らしい、想いや熱意を持ちながら向き合うことも同様に大切だと思っています。

今後の展望は?

今後は、AI×デザインの領域をさらに深めていきたいと思っています。
技術の進化によって、デザイナーに求められる役割や領域は、これからますます変化していくはずです。だからこそ、「どこまでをAIが担い、どこを人が担うべきか」を模索しながら、AI時代におけるサービスデザインのあり方を切り拓いていきたいと考えています。

Insight Edgeには、住友商事グループならではの幅広い事業ドメインがあります。エネルギー、リテール、金融など、多様な領域でAIやDXを実践できることは、大きな強みです。最新技術を学ぶだけでなく、実際に社会実装までつなげることのできる今の環境を活かしながら、サービスデザインの新しい形を最前線で牽引していきたいです。

入社をご検討されている方に向けて、メッセージをお願いします

AIの領域は変化のスピードが非常に速く、昨日の常識が今日には通用しないことも珍しくありません。ただ、だからこそ面白いと感じています。前例のないものを、自分たちの手でつくり上げていく感覚は、他ではなかなか味わえないと思います。

組織がまだコンパクトだからこそ、一人ひとりの影響力が大きく、自分の考えがダイレクトに反映されます。「もっと挑戦したい」「デザイナーとしての幅を広げたい」と考えている方にとっては、とても挑戦しがいのある環境だと思います。そしてデザイナーとしてのありたい姿を否定しない組織です。AIはあくまで手段であり、「ユーザー中心であること」や「デザインの本質」を軽視することはありません。技術が変化しても、デザインの根本にある考え方をぶらさず、大切にし続けている組織だと感じています。

そんな環境で、一緒に挑戦できたら嬉しいです。